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諫早高等学校(定時制)
3学期始業式

 

1月9日(火)、17時40分から図書室にて3学期始業式を行いました。校長先生から

のお話は次のとおりです。「今年のお正月は元旦から能登半島地方での震災被害、

2日の羽田空港における航空機の衝突事故、3日の北九州市における火災など、自然

災害や事故が相次ぎ、多くの方が亡くなられたり被災されたりしました。亡くなられた方

々のご冥福と被害に遭われた方々のお見舞いを申し上げ、一日でも早い復興をお祈り

したいと思います。2学期の終業式で私が話したことを覚えていますか。その中の一つ

に「『人はなぜ学ぶのか』について考えてみませんか?」とお願いしていました。このこと

について、3名の方の考えを紹介したいと思います。はじめに、森繁久彌さん(俳優)は

息子さんに次のような筆問をしています。『広場にたくさんの人がいて、その中にお前が

まぎれこんで、どちらの方向が空いているのか、自分が行きたい方向がどちらなのか分

からない、とする。こんな時、お前はどうする?』息子さんは『皆の行く方向についていく』

と答えています。森繁さんは『もし、そこにみかん箱があったとして、それに乗れば頭一つ

上に出るだろ。するとよく周りが見え、込み具合と空き具合が分かっていくべき方向がよく

見える。そのみかん箱が「知識」というものだ』と教えたそうです。学ぶことによって習得した

知識が想像力や視野を広げる、ことをつたえたかったのです。次に、長崎南山中学・高校

の西経一元校長先生は『我々は人間になるために勉強しているのです。皿にのった秋刀魚

を見て、秋刀魚しか見えないのでは猫と同じなのです。一匹の秋刀魚からその背景に広が

るものまで想像できるのが人間です。その秋刀魚は誰がどこの海で捕り、どのように運ばれ

加工されたかは勉強することでわかることなのです。そのうえで感謝の気持ちをもって秋刀

魚を食べることができるのです』見えない部分が見えるようになるために学んでいる、こと

を身近に考えさせる話でした。最後は、今年度の県生活体験発表大会で最優秀賞を受賞

した五島高校定時制3年の下山春雄さん(68歳)が、家庭の事情で高校進学を断念し、建築

の仕事一筋に勤めてきて60歳になったときに心の奥にしまい込んでいた『高校で学びたい、

クラスメートともに教室で学びたい』という気持ちに気づき、定時制高校に入学されました。

勉強は苦戦しつつも皆勤賞を目標に挑戦しているそうです。『学びは人生を豊かにする。

今、私は68歳。まだまだたくさんの目標がある。これからも一歩ずつ進んでいきたい』下山

さんは、全国大会で最優秀賞である文部科学大臣賞を受賞されています。下山さんの発表

は私たちに学ぶ理由を、人生を豊かにするために学ぶ、と強く訴えているように感じました。

『なぜ、学ぶのか?』の問いかけに皆さんはどう思いますか?」私が心がけていることは、

『学び』を楽しむこと、『学び』を続けることです。お互い、楽しみながら学び続ける3学期に

しましょう!

 続いて、旧生徒会役員からは、「皆さんの協力により、無事役員を務めあげることができま

した。行事の計画運営は思ったよりも難しさもあり楽しさもありありました。貴重な経験とな

りました。」新生徒会役員からは、「皆さんの協力をもとにさらに素晴らしい学校を作っていき

ましょう」と力強い抱負が述べられました。堤校長先生は、「時間とともに立場は変わります。

やがて、その立場に終わりが来ます。そのとき、どれだけ自分が成長したかが大事なことです。

皆さんも諫早高校定時制の生徒という立場を終わったときに成長できていることを感じ取って

ほしい、と思います」