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中五島高等学校

2024年12月11日

241210探究研修旅行(1年)【五島つばき蒸溜所編】

12月10日(火)、高校・地域連携イキイキ活性化事業の一環として、
1年生が探究研修旅行に行きました。

島に住んでいると、なかなか他の島を見学する機会が少ないもの。
福江島は初めてだという生徒も複数名。

さて、出発は郷ノ首港と土井ノ浦港の2箇所から出発。

出発時の生徒達の様子です。

【郷ノ首港】

【若松港】

五島旅客船のニューたいように乗船。

海も穏やかで、とても乗り心地が良いです。

生徒の感想:眠くなるほど快適な船旅でした。

【船内での様子】

途中で土井ノ浦組と合流。

景色はとても良いですね。

五島列島の入り組んでいて雄大な自然に圧倒されます。さながら、日本の桂林というところでしょうか・・・!

↑の写真の岩壁と岩壁の間の穴が見えますか?

こちらは敬虔なキリスト教徒には幼子イエスを抱く聖母マリアに見えるそうですよ。

若松瀬戸は入り組んだリアス海岸になっていますが、
そのところどころに堤防のようなものが見えます。
これは何か分かりますか??

実はこれは養殖場の跡なんです。
入り組んだ海岸に堤防を築き、網を張って生け簀にしていたようですね。
地形を活かした漁業の痕跡が伺えます。

無事に福江港に到着し、
まずは集合写真をパシャリ。

タクシーに乗って、半泊集落に向かいます。

隘路を突き進んでいきます。

上五島の風景にも共通するものがありました。

 9時頃、半泊集落に到着。

美しい海の前で集合写真を1枚。

半泊教会の石垣も立派でした。

石垣を愛でる石垣女子たち。

9時15分から、五島つばき蒸溜所の門田様よりお話を賜りました。

半泊集落は現在5軒が居住されているとのこと。

つばき蒸溜所に隣接する半泊教会についても教えていただきました。

半泊集落は、大村から移住してきたキリシタンたちがこの地に渡ってきたときに、
土地が手狭だったため、半数だけが残り、もう半数は三井楽に移住したことからこの地域名となったのだそう。

半泊教会は現在1名の信徒さんが信仰を守り続けているのだそうです。
教会内部も見学させていただきましたが、
水色を基調とした堂内で、施工をしたのが上五島の教会建築も手がけた鉄川與助さん。
少し傷んできている箇所の修復作業を行われていました。

そして五島つばき蒸溜所の見学です。

 

こちらの蒸留器はドイツのアーノルドホルスタイン社によるハンドメイドのジン専用蒸留器であり、世界最高峰のものだそうです。

ジンというお酒はジュニパーベリーという果実を使用すれば、その他の素材は自由に変えられるらしく、
とても自由度が高いお酒だとのこと。

五島つばき蒸溜所さんでは、17種のボタニカル素材をそれぞれの素材に合わせて、
個別に実の扱い、漬け込むアルコール度数、蒸留方法(浸漬蒸留、蒸気蒸留)、カットするポイントなどを変えていらっしゃるとのこと。
そうして素材のポテンシャルを最大限に引き出して、ブレンドをされるのだそうです。

非常にコストがかかるやり方だそうですが、より高い品質を追求し続けてらっしゃる姿が印象的でした。
大企業でないからこそ、こうした徹底的にこだわったジンの生産ができるのですね。

門田様の言葉のなかに、
昔の画家は、自分の絵を描くために、自ら絵具をつくっていた。
私たちもジンという酒を通じて、歴史や文化も含めた、この土地の表現したい。

というお話がありました。
これまで培ってきた蒸留の技術や専門性を活かしながら、五島(半泊)という土地柄を表現する。
高校生なのでお酒というわけにはいきませんが、
私たちも自分たちの言葉や方法で、自分たちの住む土地を表現するという営みが求められているのかもしれません。
そうした門田様の姿勢や行動力に心を打たれた生徒も多かったようで、
質疑応答では多くの質問が出ました。

本場ロンドンの人たちを唸らせるジンをつくりたい、という門田様の情熱にかっこよさを感じた生徒達。
最後は記念写真を撮らせていただきました。

門田様、五島つばき蒸溜所の皆様、本当にお世話になりました。

ありがとうございました。

 


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