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佐世保東翔高等学校

2024年12月13日

Op.1 秘密基地

 詩「秘密基地」インタビュー

 文芸部の 浜田 陽多里さん(※浜はマユハマ)は、今年度の長崎県高等学校総合文化祭 文芸・詩部門で、『優良賞』に選ばれました。

 今回は、彼女の作品「秘密基地」制作への思いについてインタビューしました。

Q:制作方法について教えてください。

A:美術部が描いた絵を10枚から15枚程度提示してもらって、その中から2枚選んで、詩を制作しました。

Q:部誌「新涼第4号」には、詩と一緒に絵も紹介されていますが、この絵の気に入った部分はどこですか。

A:小学生の頃に住んでいた大分(畑や田んぼが広がる田舎の風景)にむすびついて、「思い出」という言葉が思い浮かびました。この絵一択という感じでした。

Q:「引っ越していく友人を見送る子ども」と自分を重ねているのですか。

A:実は、逆です。私自身が引っ越したのです。

Q:県大会で3位、来年度の九州大会(沖縄)や全国大会(香川)への出場権を獲得しましたが、どんな気持ちですか。

A:詩を読むのは好きだけど、詩の制作には苦手意識があったので、驚いています。本当は、散文をつくるのが好きです。

Q:文芸部に入部したのはなぜですか。

A:高校に入学して表現活動をしたいとは思ったのですが、体力はないかなと思ったので。

Q:影響を受けた作家はいますか。

A:影響を受けたというより、好きな作家は江戸川乱歩です。本は集めたいので、図書館で借りるより、買うようにしています。

Q:将来の夢を教えてください。

A:就職は公務員を考えていますが、絵を描いたり、文を書いたりするのが好きなので、創作活動は続けていきたいと思います。

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選んだ絵画(美術部制作)

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  秘密基地  

どこまでも青い空

燦燦と大地を照らすお天道様は

きっと私のことを見ている

 

大分生い茂った草むらの中に私は一人

帽子も被らず

ただひたすらに歩いていた

 

目指すはあの森

あの森の中には私の秘密基地がある

小さい頃

引っ越した友達と作った秘密基地

 

都会に引っ越して

大人になった今でも

お盆にはこの地元へ帰ってくる

見渡す限り緑の田んぼ

夜になると開演する

鈴虫たちの大合奏

都会よりも心なしか涼しいこの土地で

私は小学生のころに思いを馳せる

 

小学生

一番仲が良かった女の子

優しくって

笑顔がかわいくて

でも、引っ越していった

 

幼い私は何もわからず

彼女が乗る電車にむかって

ちぎれんばかりに手を振った

しばらく続いた文通も

いつの間にかなくなっていた

 

二人で作った秘密基地の中に

彼女はいるだろうか

 

長い草をかき分けて

森に向かって

 

 

 


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