(高校副校長の独り言)
あぁ高総体が終わったなぁ。
生徒の笑顔と涙を思い出し、じーんとしながら、少しぼんやりする。
職員室の副校長席からは、ふくろうの庭の「メタセコイア」がよく見える。
4階建の校舎より高い大きな木。大きいという言葉には収まらない風格がある。
その姿は日々変化し、様々な表情を見せてくれる。
6月になったばかりの今は、青空を背景に鮮やかな緑。
秋。朝日をあびて黄金色に輝く日もあった。
冬。すべての葉を落としながらも、まっすぐに凛と立つ姿は潔くもあった。
次年度スタートに向け、やるべきことを確認していた3月末、
枝だけだと思っていたメタセコイアの枝先に、少しだけ「緑」が見えた。
それから1日1日、手を広げるように、緑の範囲が広がっていき、
1か月もたたないうちに「同じ木?」と疑いたくなるぐらい立派な「緑の木」になった。
0329 0404 0419
私の目に映るのは、整備された「ふくろうの庭」
でも、アスファルトの下には土がある。
表面は覆われていても、その土が多くの緑を支えている。
土の偉大さ・・・
そして、その土から、迷いなく栄養を摂り込み、生命を輝かせる植物のたくましさ・・・
メタセコイアが摂り込む水や栄養を選り好みしているかはわからないけれど、
与えられた環境から、自分に必要なものを貪欲に摂り込もうとする意志のようなものを感じる。
なんとなく、そんなことを思う午後。